玉井康之北海道教育大学釧路校教育学科

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単著書・編著書の表紙

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『住民自治へのコミュニティネットワーク―酪農と自然公園のまち標茶町の地域再生学習 (叢書地域をつくる学び)』

鈴木敏正・玉井康之・川前あゆみ 編著 北樹出版 2010年

 

 

 

 

 

 

 

【目次】
序章コミュニティネットワーク型まちづくりと教育的自治(鈴木敏正)
第1節  コミュニティ再生と「地域再生教育」  
第2節  コミュニティネットワークと学校・公民館・自治会
第3節 地域再生+教育再生=教育的自治  
第4節 本書の構成

 

第1章 標茶町コミュニティネットワーク型まちづくりの特徴
   第1節 標茶型まちづくりとコミュニティネットワークの展開構造(玉井康之)  
   第2節 集落再編による地域自治とコミュニティの基盤形成(玉井康之)  
   第3節 情報交流とコミュニティネットワークの課題(玉井康之・廣田健)


第2章 生涯学習推進とコミュニティネットワーク  
   第1節 学校拠点型コミュニティネットワークの構造(川前あゆみ)  
   第2節 生徒の多様な進路実現と地域の期待・要望に応える総合学科づくりの試み(木戸口正宏)  
   第3節 生涯学習・社会教育と地区公民館の役割(添田祥史)  
   第4節 住民による協同文化活動を支える図書館(吉岡亜希子)


第3章 農村型子育て支援のネットワーク  
   第1節 子育て支援ネットワークの展開(榊ひとみ)  
   第2節 発達に困難を抱えた子どもの育ちを支えるネットワーク(二宮信一)


第4章 健康と環境保全のネットワーク形成  
   第1節 「健康な生活」を支えるネットワーク(長津詩織)  
   第2節 虹別中学校シマフクロウ保護活動と「コロカムイの会」―野生生物保全教育としての環境教育―(大森亨)  
   第3節 アウトドア活動と自然保護(大沼義彦)


第5章 社会的協同と起業型協同活動へ  
   第1節 農村女性の社会的協同活動(河野和枝)  
   第2節 内発的起業活動とエコタウンづくり―標茶町ゼロ・エミッション研究会の実践から―(小田清)  


第6章 地産地消の取り組みとまちづくり(片山千賀子)  
   第1節 地場産乳製品を取り入れた学校給食  
   第2節 標茶高校による地場産品製造と加工の取り組み  
   第3節 住民による地場産品加工と新たな取り組み


第7章 農業・農村の新しい価値の創造(若原幸範)  
   第1節 地域づくりにおける都市・農村交流の意義  
   第2節「地域づくり基礎集団」としての虹輪塾  
   第3節 標茶町におけるグリーン・ツーリズムの展開  
   第4節 次世代の地域づくりに向けて


第8章 学校・地域連携のコミュニティネットワークの展開へ(川前あゆみ)  
   第1節 北海道における地域づくりを基盤とした学校の存在  
   第2節 学校・地域連携の展開 -標茶町虹別地区を中心に-  
   第3節 地域による学校運営への協力と学校の活性化  
   第4節 地域における学校の存在意義と学校の課題 終章 コミュニティネットワークの推進と総合的地域再生学習


『コミュニティ教育論』

岡崎友典・玉井康之 放送大学教育振興会 2010年

 

講義テーマ

第1回  教育環境としての「地域コミュニティ」~コミュニティとは何か~ 第2回   生涯学習と地域コミュニティの形成
第3回   学校と地域社会(1)~近代学校の成立とコミュニティ~
第4回   学校と地域社会(2)~コミュニティスクールの源流~
第5回  地域の子どもの遊び・生活と教育コミュニティ
第6回  総合的な学習とまちづくり
第7回  地域福祉とコミュニィ教育
第8回  PTAと地域住民組織~学校とコミュニティをつなぐ役割~
第9回  コミュニティと学校の説明責任
第10回  学校と地域を結ぶ地域コーディネーターの役割
第11回  開かれた学校と生涯学習施設
第12回  中山間地の学校と地域コミュニティ
第13回  コミュニティ形成と地域文化
第14回  移住・定住とコミュニティ~同窓会・同郷会の役割~
第15回  コミュニティの教育的再編~まとめと課題~


『学校評価時代の地域学校運営―パートナーシップを高める実践方策』

教育開発研究所 2008年


【目次】
はじめに
序章 学校評価時代の地域学校運営
 1節 子どもの教育をめぐる学校・家庭・地域のパートナーシップ
 2節 学校の集団的な説明責任能力の向上と家庭・地域の学校支援体制
 3節 学校・家庭・地域連携の条件整備と自己点検項目


Ⅰ部. 地域に信頼される学校づくり・組織体制づくりと地域学校運営
1章 地域と連携した学校運営の必要性と地域をコーディネートする力
 1節 地域と連携した学校づくりと地域をコーディネートする基本的な観点
 2節 地域の子どもに適した特色づくりと地域をコーディネートする力
 3節 地域を活かした教育課程づくりと地域をコーディネートする力

2章 信頼される学校づくりと学校・家庭・地域の意識的関係づくり
 1節 学校・家庭・地域の適切な役割分担の意識化と働きかけ
 2節 家庭・地域の相互の連携協力の促進と家庭教育のネットワークづくり
 3節 「学校を支援する地域の役割」に関する学校の考え方の確立と働きかけ

3章 学校内組織体制・校内分掌の確立と教職員の意思統一
 1節 地域との協働経営を目指す組織設計と教師の協働経営理念の考え方
 2節 地域との協働経営組織づくりと教職員の意思統一
 3節 地域との連携体制を支える条件と地域学校運営

4章 保護者との対話・連携の力と地域協力者の発掘
 1節 保護者との対話力の向上と情報交換の必要性
 2節 学級PTAを媒介にした学校活動の協力者の発掘と地域学校運営

Ⅱ部. 学校評価に対応した説明責任能力の向上と地域学校運営
5章 学校評議員制度の効果的な運用と多様な役割の付与
 1節 学校評議員制度と学校運営方針に添った役割の明確化
 2節 学校・家庭・地域が連携した子どもの健全育成と学校評議員の役割
 3節 児童生徒の地域ボランティア活動と学校評議員の役割

6章 学校評価制度への参画とフィードバックの必要性
 1節 学校の評価・改善への保護者・地域住民の参画と建設的な関係づくり
 2節 保護者による学校評価の活用と保護者の関わり方
 3節 学校関係者評価委員の研修とフィードバックの必要性

7章 学校の説明責任力の向上と経営責任概念の拡大
 1節 説明責任力と学校・家庭・地域の経営責任概念の拡大
 2節 経営責任概念の拡大と連携運営の条件整備

 

Ⅲ部. 地域の行政・専門機関・地域団体等との連携と地域学校運営
8章 教育行政・社会教育行政との連携と学社融合の経営計画
 1節 学校を支援する教育委員会の役割とフィードバックの必要性
 2節 学校と社会教育行政との連携と学社融合の経営計画づくり

9章 地域の専門機関・関係団体との連携と教育活動の活性化
 1節 専門機関・関係団体との連携づくりと地域情報の集約化
 2節 専門機関・専門団体と連携した教育活動と地域学校運営

10章 地域組織・地域住民との良好な関係づくりと地域住民の発想方法
 1節 管理職の地域住民との円滑な人間関係づくりと協議会・交流会の役割
 2節 学校不信の保護者・地域住民への姿勢と多様な対応方法
 3節 地域住民の顧客発想と教育的発想の相違を理解した対応方法の転換

Ⅳ部. 地域を活かした学習活動・体験活動の創造と地域学校運営
11章 子どもの地域関心を高めるカリキュラム開発と創造的集団思考
 1節 地域知を学校知に生かす学習指導と学習態度の育成
 2節 地域と結びついたカリキュラム開発の体制整備と情報整備
 3節 地域の特色・地域の力と教科との連動の方策
 4節 教職員等の創造的集団思考と情報収集の方法

12章 地域体験活動・奉仕活動の創造と関係機関・団体との連携
 1節 学校行事の再編を含めた体験活動の充実と地域貢献の姿勢
 2節 身近な体験活動を高める家庭・地域との連携
 3節 関係機関・団体と連携した体験・奉仕活動の充実と互恵性の追求

13章 土曜・長期休業の活用と地域プロジェクトによる計画化
 1節 土曜・長期休業の有効活用と学校・地域団体の関わり方
 2節 土曜スクールの体験活動と地域のプロジェクト委員会方式による計画化

Ⅴ部. 地域の生活指導・危機管理活動と地域学校運営
14章 潜在化した青少年の逸脱行動と地域全体の生活指導
 1節 教育課題の拡大と学校外の教育力を活かした健全育成活動
 2節 地域の情報サポートヘルプデスクと連携した情報モラル指導の向上
 3節 多様化・広範化する児童生徒の逸脱行為と地域全体の生活指導

15章 防犯・危機管理活動と地域関係機関との連携
 1節 学校の防犯対策・安全環境の保障と地域協働システム
 2節 地域関係機関との連携と危機管理体制の充実

おわりに


『子どもと地域の未来をひらく へき地・小規模校教育の 可能性』

玉井康之 著 教育新聞社 2006年

 

【目次】
はじめに(玉井)
序章 へき地・小規模校の教育研究の課題と現代的な可能性(玉井)

第一部 へき地・小規模校の再評価と学校開発・地域振興の可能性
 第1章 現代におけるへき地・小規模校教育の特性と”へき地”のパラダイム転換の可能性(玉井)
 

  第2章 へき地・小規模校経営の特性と学校・地域協働運営の可能性(玉井) 
 第3章 義務教育費国庫負担制度の廃止問題とへき地・小規模校の果たす多面的役割(玉井)

第二部 へき地・小規模校の地域性・小規模性を活かした学習・生活指導の可能性
 第4章 へき地・小規模校の地域特性を活かした総合的な学習の可能性(玉井)
 第5章 へき地・小規模校の地域づくり学習の可能性と地域コーディネート能力(滝川)
 第6章 へき地・小規模校の農林漁業・自然体験活動と生きる力・心の教育の可能性(川前)
 第7章 へき地・小規模校における特別支援教育の可能性(二宮)

第三部 へき地・小規模校の教育実践経験と教師の成長の可能性
 第8章 へき地・小規模校の教育実践経験と教師の卵の成長(廣田)
 第9章 山村留学生指導を通じた若手教師の成長の意識-都市・農村比較による長期的評価(川前)

終章 地域性・小規模性を活かしたへき地・小規模校教育の可能性(玉井)
おわりに(高嶋)


『学校という“まち”が創る学び 教科センター方式を核にした聖篭中学校の挑戦』

ぎょうせい 2003年 2200円

 

現代日本の教育改革と聖籠中学校改革の構造/
地域住民主体の学校づくりの挑戦/
集団指導体制を高める学校経営改革の挑戦/
情報交流と相互補完を促進する学校経営改革の挑戦/
教科センター方式の導入に伴う教育課程改革の挑戦/
生徒の居場所と社会性を高める学級経営改革の挑戦/
誇りと自己統制力を育む生徒指導改革の挑戦/
地域開放型学校づくりを支える地域生涯学習改革の挑戦/
学校という"まち"が創る学びと聖籠中学校の挑戦


少年の凶悪犯罪・問題行動はなぜ起きるのか ー事件から学ぶ学校・家庭・地域の役割とネットワークづくり』

ぎょうせい 2002年 2095円+税

 

 

 

 

 

 

 

「はじめに」より抜粋

はじめにー少年凶悪犯罪と問題の所在
イギリスの歴史学者、アーノルド・ジョセフ・トインビーは、彼の生涯の大作『歴史の研究』のなかで、国民精神のあり方の問題性について、次の四項目を提唱している。

・物より心の豊かさが忘れられていく時。
・社会の中で自立の精神が失われていく時。
・大人が子供に対して胸を貸さなくなった時。
・指導者層が勇気と自信を持って、ものを言うことをしなくなった時。

これを教育界の問題としてとらえ、「指導者層」を子どもへの指導者としての「大人」をあてはめてみれば、わが国の教育界が現在、最も危惧している状態を的確に示している。現代社会においては、価値観の多様化、人間関係の希薄化、他者への無関心、虚構と現実の境界喪失により、いっそう混迷度を深め、多くの人々の生活から心の潤いが失われている。このような世相をあたかも反映しているかのように、凶悪な少年事件が続発し、子どもたちの問題行動は憂慮すべき状態にある。少年事件は、病める時代の社会状況を象徴的に映し出している。

このような観点から本書では、次の3つの部、I「衝撃の少年凶悪事件から学ぶもの」、II「少年犯罪の社会的背景と前兆的行動」、III「少年犯罪・問題行動の防止と自己統制力を育む学校・家庭・地域の対応方策」に分けて少年の凶悪事件の原因と対応策をとらえた。

 


『北海道の学校と地域社会-農村小規模校の学校開放と地域教育構造』

東洋館出版社 1996年 2913円

 

私がこれまで北海道の農村教育の調査を行った所では、どの地域でも古老たちが「この地域は学校によって発展してきたのだ」と語っていた。北海道の農村のどこでも、この言葉を聞いたときに、北海道の普遍的特性を感ぜずにはいられなかった。そしてそのことをもう少し掘り下げて調査した成果を本にしたものが、本書『北海道の学校と地域社会』である。
 
 本書は、北海道の6割を占める農村小規模校を中心にして、北海道の「学校と地域」の連携の実態をとらえながら、北海道の学校と地域社会の連携の特性とその条件、及び学校開放と地域教育との内的な相互発展の構造を明らかにしたものである。

 現段階において、「学校と地域」の連携や「開かれた学校づくり」が強く求められる中で、北海道とりわけ農村小規模校では、「学校と地域」の結び付きが極めて強い。それは北海道開拓時の学校の設立過程に地域住民が強く関わってきた歴史的な条件が潜在的に継承されてきたこと、また学校も地域と連携することの重要性を積極的に考えてきたことによるものであった。すなわち地域住民の学校への関わり方の強さと、学校・教員が行事や社会教育活動等で地域に貢献するなど、積極的に学校開放を行ってきたことによるものであった。

 これらの積極面を、学校関係者や教育行政関係者が改めて認識し、それを創造的な教育活動に生かしていくことは、生涯学習時代を迎えるこれからの学校の在り方として極めて重要なことである。しかし現実には、学校運営に携わるものや教員の中にも、その積極面を自覚できずに、むしろ学校教育にとってのお荷物としてしかとらえていない人達も少なくない。本書は、そうした人達にこそ読んで欲しいと思うのである。

 北海道教育大学は、全国で唯一僻地教育研究施設をもつ大学であり、僻地教育研究が盛んである。このことは、都市の子どもの歪みが激しいことを鑑みるならば、誇るべきことであろう。これまで、都市に比べて「遅れて」いると言われ続けてきた僻地教育も、観点を変えると優れている点も多い。本書もそうした僻地教育研究の振興に一助を捧げられればと思う次第である。

 幸い本書は、日本教育社会学会・日本社会教育学会・日本教育経営学会等の書評対象の書として選ばれ、また教育専門雑誌のいくつかに紹介された。本書が、北海道の農村小規模校から日本全体の教育の在り方に少しでも問題提起できればありがたいことだと思っている。

 

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